志尊 淳さん(俳優)
芸能活動に充実感は
最初は責任ばかり感じてしまって、なかなか「楽しい」と言えなかった。でも、何かきっかけとかハッキリあったわけじゃないですけど、だんだん、楽しいと感じることが増えていきました。
学業との両立に苦労は
苦労というか〝大変さ″というのはどの仕事にも付きまとうことだと思います。そういうものと向き合うとき、「大変だから辞める」という選択肢はやっぱりないですね。「その大変さをどう乗り越える」というところにベクトルを合わせて、いつも向かっていっています。
学校生活の思い出は
芸能活動をはじめてから、どうしても友達との距離感が変わるのを感じることもありました。でも、そのときの自分は、そういうことになってもやっぱり仕事をしたいという気持ちが強かった。「テレビ出てるんだろ」と、遠巻きに態度を変える視線に、僕は何も変わってないのに……、って下を向く。辛くなかったといえば嘘になります。けど、そういう中でも、以前と変わらずに接してくれる友達もいて。嬉しかったですね。その交友関係はいまも続いています。
デビュー後ご家族の反応は
家族はもうすごく応援してくれてますね。「生き甲斐」って言ってくれて。いまのことを「夢のような時間」だって……。かといって「ずっと続けなさい」とかはまったくなくて、いつも肩をそっと叩いて「いつでも帰ってきなさい」と言われる。だからなんか気が楽ですね。できるときにやれることをやりたいな、と思っています。
俳優のほかに何か興味は
いまはないですね。生活のほとんどが役者の時間なので。もちろん、趣味や人生経験として、それがあれば役者としての力になるとは思いますけど、いまは特にないですね。強いて言うなら……、寝ること(笑い)。やっぱり疲れますからね。役者の仕事って、例えばスポーツなんかをやる以上に、エネルギーを使うんですよ。単純な体力面を含め、いろんな部分の力をフル稼働する。だから身体を持て余すとか、そういう余地は一切ないですね。
仕事のためどんな努力を
健康管理、それに身体づくりですね。自分の身体がどこのラインを超えたら体調を悪くする、というのは感覚的に把握している。それを微調整しながら、出演する作品の役柄に応じて、やせたり、太ったりというのをしてるので。それ以外はなるべくフラットでいたいな、と思ってます。
体重調整に難しさは
最初はやっぱり大変でしたけど、それが仕事なので。ボクサーズと一緒ですよね。減量しないと試合が始まらない。そういう感覚でやってます。誰の管理やアドバイスもなく、基本一人ですね。「やせたい」と思うのも自分自身なんですよね。
しそん じゅん 1995年、東京都生まれ。2011年俳優デビュー。テレビや映画、CMなどを中心に活躍中。『きみはペット』『植木等とのぼせもん』『女子的生活』『半分、青い。』など数々のドラマに出演。『帝一の國』『探偵はBarにいる3』など話題映画にも出演。
(月刊MORGEN archives2018)