藤谷 千尋さん(京都府立洛西高等学校 学校図書館司書)

「楽しくて役に立つ図書館」月ごとの装飾が多彩な活動に彩りを

 洛西高校は京都市郊外の住宅地にある普通科の高校です。今年度の在校生は約八七〇人。昨年創立四十周年を迎えました。

 生徒は何事にも熱心に取り組み、学習も部活動も両立して頑張ろうという校風です。反面、読書の時間がなかなか取れない生徒が多いのもまた現状と思われます。そういう中でも上中下巻合わせて二千ページを超える長編小説を、一年以上かけて根気強く読んでいる生徒もいます。

 図書館は校舎の端にあり、絶えず働きかけなければ、足を運んでもらえません。「楽しくて役に立つ図書館」をコンセプトに、生徒図書委委員の力も借りて多様な取り組みを行っています。

 館内には季節や行事・記念日・時事などにちなんだ本の展示コーナーを大小数か所作っています。たとえば現在(十月上旬)は「食欲の秋・世界のレシピ」「アタマとカラダに効くレシピ」「ハロウィン」「古典の日」「犬の日」「感染症を知る・ウィルスを知る」などのテーマでコーナーを展開しています。

 図書館入り口扉から閲覧室までの通路には、四月なら桜、五月なら端午の節句など、月ごとの季節に合わせて、切り紙の窓飾りやガーランドなどで装飾しています。「季節を感じる」「飾りを見るのが楽しみ」と言ってくれる生徒もいます。先日、京都府知事が学校を訪問された際、図書館に入っての第一声は「カラフルですね」とのことでした。

 季節・行事ごとの装飾物を作り、展示するのも、図書委員会の多岐に渡る活動の一環です。しかし今年度はコロナ禍の影響で、活動方針やイベントについてじっくり話し合う時間や態勢が取れず、活動内容を大幅に縮小せざるを得ない残念な状況が続いています。

 それでも七月には「洛西夏の本まつり」(例年は六月)として、図書委員全員の「推し本」ミニポスターやPOPの展示、しおりづくりワークショップ、「アナログゲーム倶楽部」などのイベントを行いました。

 図書館イベントで「ゲーム」というと違和感を持つ人もいるかもしれませんが、近年では公共図書館でも取り組む所が増えています。コミュニケーション能力の向上も期待できるそうです。ボードゲーム等を通じて異学年間の交流が生まれることもあります。今回は恒例のテーブルトークRPGも、参加者を絞って全員マスク姿で行いました。

 現在は「読書週間」に向けて準備中です。感染予防に留意しつつ、「しおりコンテスト」をはじめ、ワークショップやゲーム・クイズ・展示・掲示等、様々な企画を予定しています。

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