野鳥と私たちの暮らし 第12回 神社に移り棲んだフクロウ アオバズク

最も身近フクロウ

 この鳥は、新緑となった4月から5月に日本に渡って来ることから「あおばずく」と名づけられました。ずくとはフクロウの意味です。まん丸の坊主頭をした愛嬌のある鳥で、大きな丸い目の黄色い虹彩が特徴です(写真上:千曲川に設置したカッコウ捕獲用の網にかかったアオバズク。黄色い虹彩が特徴)。冬は東南アジアで過ごし、春に渡ってくる夏鳥です。日本各地の神社や公園など、青々と茂る森がある場所に棲み、木の洞で繁殖します。街中の神社にも棲み、日本では最も身近なフクロウです。

 この鳥は、私にとって子供の頃の思い出がある鳥です。私が生まれ育った家の近くには、ケヤキの大木に囲まれた神社の鬱蒼とした鎮守の森がありました。この神社には毎年5月になるとアオバズクがやって来て、夕方から夜に「ホッホー、ホッホー」と2回ずつ繰り返して鳴く声を聞いていました。この鎮守の森は、子供たちの遊び場で、遊んでいると頭上の高い木の枝にアオバズクがいつもとまっていて、下を見降ろしていました(写真下)。


神社の境内のイチョウの木にとまるアオバズク

 7月には、ケヤキの木の洞から白いうぶ毛のまだ残る雛が数羽巣立ち、親鳥と並んでとまっていることもありました。地上に落ちてしまった雛を捕まえ、家でしばらく飼ったこともありました。

 当時はこの鳥をフクロウと言っていましたが、フクロウではなくアオバズクであること知ったのは、後になってからのことです。

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