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大門 真優子さん(衣装デザイナー)

 ほかにも父は、「なにも仕事をひとつに絞る必要はない。自分の将来やりたいことをひとつに決めなくていいんだよ」と、いつも口癖のように言った。現代人はとかく目標を一つに絞りがちだ。そうではなくて、やりたいことすべてを捨てずに抱えて進んで行って欲しい、という。

「私たち姉妹はそれを本当に素直に聞いていたんです。だから小さいときから将来のことを考えるのが好きだったし、夢に欲張りな人間になりましたね」

 小さい頃は絵や音楽が好きで、ボンヤリと芸術に目を向けていたが、やがて思春期になり、様々の経験に身を浸すと、高校では大学一般入試の準備に勤しんだ。

 この頃になると、色々な国を飛び回る「スチュワーデス」にも憧れの視線を向ける。それでも「ファッションデザイナーになりたい」という夢は、若葉の頃無邪気に掲げたあの日のままだ。

 高校に入るとすぐ大学見学をはじめた。自分の心にある数多くの夢と進路を結びつけようというのがきっけだった。注目するのは、「キャラクターを作る一部としての衣装作りを身につけられる場所」かどうか。

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