小市 慢太郎さん(俳優)
進路はいつごろ
最初は、とにかく高校を卒業したら芝居をやろう、と思っていたんです。どうして、なぜそうだったのか……、思い返しても、よくわからない。思い当たるのは、ちいさいころ、祖父母の家で、従兄弟と一緒になって、お芝居の発表会のようなことをしていた。子供たちが、おもいおもいに寸劇をやり、歌をうたったりすると、それを祖父母や大人たちは、みんな笑顔で喜んでくれた。それが原点にあるのかな、という気がします。
同志社大学に進学します
本当は、高校を卒業したら東京に出よう、と考えていた。でも、両親は当然のように、大学へ行け、と言う。僕も、どこにも受からなかったから東京に行く、と、思われるのは本意じゃなかった。それで、まずは大学を受験して受かり、合格はしたけど入学せずに上京したい、と、親を説得しようと考えたんです。
大学合格にご両親は
それは喜びましたね。それでも、頬をほころばせる二つの顔を前に、……同志社には受かった、でもいかない、東京に出る、と初志を告げた。でも結局、両親の涙ながらの説得に、4年間は大学に行く、その後は好きに生きる、となって。
大学では演劇部に
実は、大学のころは、映画に強く興味が向いていた時期で、演劇には全然興味がなかったんです。でも、当時、映画関係のサークルは同志社にはなかった。それで仕方なく演劇部に入ったんです。
俳優になったいきさつは
演劇部に入って、芝居に出ていた丁度そのころ、劇団M.O.P(現在は解散)を主催する劇作家で、大学の先輩のマキノノゾミという人が、よく見に来ていて、偶然その目に留まったんです。それで、お前面白いからうちで出ろ、となった。