斎藤 ちはるさん(テレビ朝日アナウンサー)
学業との両立に苦労は
高校受験の直前ぐらいにオーディションがあったりと、節目、節目で大変さはありましたね。でも、そんなときは友人と資料を貸し借りし合って乗り切って。両親には、「大学には必ず行きなさい」と言われていたし、私もそのつもりだったので、大学を出るくらいまではずっと気を抜けない日が続きました。両親は、大学には多種多様な趣味や考え方を持つ友人と出会う機会があって、それが人生に幅を与えると考えていて、私もまた、高校の先の大学から広がる世界を見たいと思っていて……。それで大学進学を決めました。
グループ活動のアイドルならではの苦労は
それはありましたね。基本、活動がグループ単位なので、中々、一人だけ抜けるっていうわけにいかなくて。ライブって、全員が出て、初めて舞台が完成するんです。もし一人でも抜けたら、立ち位置から何から全部変えなきゃいけない。一度、テストとライブが重なったことがあったんですが、そのときが一番大変でした。一つ下にも一人、大学に行った子がいたけど、やっぱりグループ内では少数派だったのでそこは難しかったですね。マネージャーさんにも色々調整してもらったりして、なんとか帳尻を合わせて。
大学では演劇学を
元々、舞台を見るのが好きだったので、それで演劇学を選びました。授業は、実際に演技をするとかではなくて、舞台の歴史や構造といった、いわゆる裏側の話が中心でした。普段、耳にすることのない裏側の貴重な話に、日々、目を輝かせていましたね。
そのころの将来像は
大学も終盤に差し掛かり、卒業後の進路を考えたとき、アイドルは、やっぱり20代の間くらいが限界だろうと。で、じゃあ、それ以降の仕事は何をしようと自問したんです。そうすると、やっぱりテレビに関わる仕事がしたいなと思った。一般に、テレビ関係となると、女優、モデル……、様々あるんだけど、私は、それよりもっとテレビに密接な仕事がしたくて——。折しも、丁度そのときアナウンサー試験が始まる前だったので、そこを照準にアナウンススクールに通い始めて。