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青木 さやかさん(お笑いタレント)

当時の読書事情は

 母が国語の教師だったこともあって、家には書庫があったんです。そこには大体、千冊くらいの蔵書があって、専門書なんかもあるので、もちろんその全部を読んだわけじゃないんだけど、色々手に取ったりはしましたね。他にも図書館でよく借りて来ては本を読みました。ときには親が借りた時代小説なんかにまで手を伸ばしたりもして。

思い出の本は

 一番、印象に残っているのは、林真理子さん。自分が最初に選んで買った作家さんというのもあって今でも大好きですね。あと、一番何度も読み返したのは、高野秀行さんの『ワセダ三畳青春記』。最初、20年ほど前に仲間に勧められて読んだんだけど、これがもうスゴく気に入って。作中に流れる、何か不幸も不運さえも楽しむようなユーモアたっぷりの空気感が本当に最高で。私の本を読んで、「この作品に似てる」と言ってくれた友人がいたんだけど嬉しかったですね。

小さい頃描いた将来の夢は

 そうですね、ピアノの先生とか——、あと小学6年のときの文集に〈私はスターで一人で舞台に立っている〉と書いてあったので、それに向かっていたような気がします。他には特別やりたいこともなかったし、早く自立して家を出たい、とかも特に考えてなかったですね。というのも元々、名古屋ってあまり実家を出ない文化圏で、だからそういう発想もあまり無くて。

大学ではどんな学びを

 大学は名古屋学院大学の中国語学科に入って。でもこれは、そこしか受からなかったから入っただけで、特に中国語に志とかがあったわけじゃなくて(笑い)。卒業する頃になっても、やっぱり中国語も人並み程度で、全然武器にはならなかったですね。小さい頃に出来た勉強は、成長と共におざなりになっていて、それにすがって生きるのはもうとっくに無理になっていたし、将来のことは結婚すればどうにかなるか……、ぐらいのもので。

女子アナを目指す契機は

 大学のときに放送部に入ったんです。なにしろ放送なので、当然、人前で喋るわけで、そうするうち今度は、みんながアナウンサー試験を受けるというので、私も受けてみよう、となって——。そこからだんだん将来の目標がハッキリしていった感じですね。

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