「野鳥と私たちの暮らし」サルの顔のように赤い鳥 ベニマシコ
減少が懸念される鳥
ベニマシコは、バードウオッチーにとってはあこがれの赤い鳥です。しかし、近年は各地で数が減少しています。その減少は、日本だけのことではないとのことです。昨年の2022年8月には、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種にベニマシコが指定されました。さらに、小清水原生花園で見たシマアオジは、現在では北海道で見られる場所がほとんどなくなったとのことです。
私が若い頃に訪れ、鳥の豊富さに感激した北海道の小清水原生花園。今はどうなっているのでしょうか?私が体験した感動を次の世代の若い人にも体験できる場に、今もなっていることを願わずにはいられません。
脚注:写真1は中山厚志氏、写真2は宮本奈央子氏撮影
なかむら ひろし 1947年長野生まれ。京都大学大学院博士課程修了。理学博士。信州大学教育学部助手、助教授を経て1992年より教授。専門は鳥類生態学。主な研究はカッコウの生態と進化に関する研究、ライチョウの生態に関する研究など。日本鳥学会元会長。2012年に信州大学を退職。名誉教授。現在は一般財団法人「中村浩志国際鳥類研究所」代表理事。著書に『ライチョウを絶滅から守る!』など。
(モルゲンWEB2024)