松坂 大輔さん(元プロ野球選手)

目標は大リーグ。いつまでも変わらない自分のままで……

 選手として目標にしてきたのは、小さなころから桑田さんと清原さんですね。プロに入って初めてお会いしたときは感動しましたし、いまでもやっぱり憧れの目で見てしまいます。今年(二〇〇一年)の日本シリーズで戦いましたが、やっぱり巨人は強かったですよ。

 スポーツ選手は毎年いろいろな時期があります。ぼくの嫌いな季節は秋です。この時期は新しい選手が入ってくると同時に、戦力外通告を受ける選手もいるわけです。球団を去る人のなかにはいろいろなアドバイスをくれた先輩や親しい人もいます。厳しい世界だから自分が残りたくとも残れないんです。そんな人が寮を去るときには、お世話になったことが思い出されて、本当に辛い、辛い季節ですね。でも、選手生命を短くするか長くするかは本人次第ですからね。

 先輩たちが大リーグで活躍していますが、ぼくの目標も大リーグでの活躍です。その夢はプロ野球選手になる以前から最終的な目標はそこにおいていたんです。そのためにはもっともっといろんなことを経験して積み重ねて自分自身を大きくしまいといけないと思っています。それと同時にできるだけいまのぼくのままで変わりたくないとも思っているんです。高校時代の友だちがあいかわらず変わらないね、と言ってくれるし、それがすごく嬉しいし(笑い)。ファンレターを見ても「いつまでもそのまま変わらないで」というのが結構多いんです。あまり意識することではないかもしれませんが、いまのままの自分でいたいと思いますね。

まつざか だいすけ 1980年9月13日生まれ。横浜高校卒業後、99年ドラフト一位で西部ライオンズ入団。同年、新人賞をはじめ、最多勝、ベストナイン、ゴールデングラブ賞、最多奪三振など。2001年には沢村賞を受賞した。

(月刊MORGENarchive2002)

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