篠原 ともえさん（タレント・アーティスト）

　タレント・篠原ともえさん――、９０年代の芸能界に彗星のごとく現れると、その斬新なファッションとユニークで愛らしいキャラクターで「シノラーブーム」を巻き起こした。その後もしばらくの間は、音楽活動を中心にお茶の間を席巻、現在は様々のジャンルでマルチな活動を続けるが、その核にあるのはやはりファッションと音楽だ。幼い日、家の中で始まったルーツを訊いた。

どんな少女でしたか

　東京青梅市の出身なんですが、本当に自然が友達という感じの子でしたね。星を見るのが凄く好きだったり、お針子さんだった祖母の影響もあり、人形の服を作ったりと、今と変わらない趣味を子供のときから持っていたんです。

転機はバレーだとか

　小学校４年生の時に、シャイな私を見かねた母が、バレーダンスを勧めてくれたんです。大勢の皆さんの前に出て、スポットライトを浴び、笑顔を届ける、私の一挙手一投足に拍手が起きるんです。まるで別人になったような感覚、全てが新鮮な驚きと喜びの連続でした。それからは、自分をできるだけアピールするようになりました。

中学時代は音楽に夢中に

　中学校の時には、軽音部に所属して、自分で楽器を弾き、ボーカルも担当しました。他にも放送委員でナレーションし、曲を紹介したりと、振り返ると、少女時代からの出来事が全て今に繋がっていると、改めて感じますね。

その頃描いた将来の夢は

　小学校の文集を見返すと、その頃にはもう、将来の夢に、〈芸能人・デザイナー〉と書いてあるんです。そういう記憶の欠片を見るたび、幼い頃の自分の夢を叶えてあげたいな、と大人になった今は思うんです。