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窪塚 洋介さん(俳優)

 俳優・窪塚洋介さんと聞けば、やはりテレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』での鮮烈な好演が印象を残る人も多いだろう。ドラマの翌年、01年には、映画『GO』に出演、『第25回日本アカデミー賞』新人賞と最優秀主演男優賞をW受賞し、一躍、時の人となった。その後紆余曲折を経て、今は様々のアーティスト活動を続けている。鬼才に十代を訊いた。

小さなころからよく読書をされたとか

 そうですね 。でも最近はぜんぜん読んでいませんね。俺は読書にも波がありますから。その波が大きなときにはたくさん読む。小学校のころは星新一とか好きでしたね。読むとその世界にどんどん入り込んで行ってしまうんです。そういうのが好きで、本はその世界に入り込んで行きたいから読む、いろんな世界を知りたいから読むという感じでね。最近はノンフィクションばっかりなんですけど(笑)、「事実は小説より奇なり」という言葉があるじゃないですか、本当にその通りだな、と思って。だんだん現実になってきたかな(笑)。読書はいま自分がなにを必要としているかで手にとるものも変わってきますね。自分が求めている答をそのなかで探し、納得したり、共感したりね、それがうれしい。

学生時代はどんな生徒でしたか?

 普通の子といえば普通なんですけどね。中学時代は近所のみんなと一緒に遊んでいましたね。でも高校は横須賀で一番の進学校、県立横須賀高校に行ったんです。だから友だちからは「お前いつ勉強していたの」と言われましたけど(笑)。漫画も好きだし、ゲームもすごくはまり込んだけど、家に居るときには普通に勉強もしていたんです。でも勉強をしたのは中学校のころだけかな。

勉強もできてみんなと普通に遊べるいい子だったんですね

 いい子だったか、と言われると、いい子でないところもあったような気もするんだけど。でも俺はいつも真ん中にいようと思ってましたね。それはどういうことか、と言うとコンビニの前で友だちと語っているのも自分だし、図書館で友人と本を読んでいるのも自分だし、どんなときでもバランス良く人と関わりを持っていたいと思っていたんです。だから現実に友だちは東大に進学した奴もいるし、鑑別所にいっちゃった奴もいるしね(笑)。でもよく考えると普通に友達とカラオケをしたりナンパしたり、なんの変哲もない学生だったと思うけど。

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