「わたしのマンスリー日記」第2回 思春期の悩みは通り過ぎていく!

 昨年出した『夢はつながる できることは必ずある!-ALSに勝つ!』(東京書籍)について山梨英和中学校(甲府市)の2年生から読後感想文が届いたと書きましたが、それを読んで考えさせられましたので、思春期にある中高生と保護者そして教師の皆さんへメッセージをお届けします。
 以下に紹介するのは私が出した礼状の一部です。(〇は中学生からのメッセージです)

 皆さんからのメッセージを一読してまず思ったのは、私の母がよく言っていた「時期が来てなるものは時期が来たら治る」という言葉に反応した人が多かったことです。これは良い意味で意外でした。

○今回谷川先生の「悩み」という名のメッセージを読み悩んでいるのは私だけではないということや、「時期が来てなるものは時期が来たら治る」という言葉にとても感動し、堪えれるような強い人間になりたいと思います。
○谷川先生の本にある「『なぜ自分だけが…』と考えてしまうことがあるでしょう」というところが、私にも沢山ありました。しかし、「時期が来てなるものは時期が来たら治る」というのを聞いて、すぐに悩みがなくなるわけではないけど、堪えていれば通り過ぎて行って、強い人間になれることが分かったので、強い人間になるために、堪え続けます。

 母の言葉は幼児からせいぜい小学生くらいに当てはまるものと思っていましたが、思春期に当たる中学生や高校生にこそ当てはまるんですね。勉強になりました。思春期の悩みは間違いなく時期が来れば消えていきます。「思春期の小さな悩みは時がたてば通り過ぎていく」――素晴らしい表現です。人間は時と共に成長し成長することによってその大方の悩みは消えていきます。
 皆さんに知ってほしいのは悩んでいるのはあなただけではないということ。誰だって人に言えぬ悩みを持っているし、悩むことによって大人になっていくのです。悩みもせず大人になったという人がいたら顔を見てみたい――そう思います。
 思春期の悩みの特徴は、他人から見れば些細なことに見えるようなことにこだわり、悪い方へ悪い方へと考えてしまうところにあります。良い方へ良い方へと考えられればいいのですが、そうはいかないのが思春期の悩みの厄介なところです。無邪気に遊んだり勉強したりしていた子どもの「時期」を過ぎて思春期に入ると自分自身のことを見つめるようになり、周りの友達などと比べて「なぜ自分だけが…」と考えてしまいがちです。
 でも心配ありません。そんな悩みの大半は思い過ごしによるもので、じっと耐えていれば自然に通り過ぎていきます。これは信じてください。通り過ぎない台風はないと一緒です。

関連記事一覧