「わたしのマンスリー日記」第14回 それでも人はなぜ生きる!?

2時限の講座終了後、午後2時頃から谷川さんの控室に行って4人で谷川さんと面会してきました。控室が急に変更になったのでなかなか場所がわからず戸惑ったのですが、何とか面会場所にたどり着きました。その控室には何十人もすでに来ていました。順番を待って、ストレッチャーに乗った谷川さんにようやく面会できました。
吉澤さんとは数年前に会っていますが、佐藤さんと村椿さんは何十年ぶりの再会で、谷川さんと2人はとりわけ感無量だったと思います。まず皆さんは谷川さんと右腕に握手をしました。昨年の3月の時と私が触ったのと同じようにものすごくあったかいので皆さんびっくりしていました。ただし、やはり昨年3月に比べ確かに握力がずいぶん弱くなっていると感じました。
ともかく谷川さんは自らに与えられた命の限りを尽くして今、今、今を一生懸命生きていて、その姿に触れることができたことが、今回のエンジン01in市原に参加したことの最大の喜びです。

 そのあとは女性陣2人と別れて、吉澤さんと私は4時限目(16:15~17:30)12番教室の谷川さんの「ALS それでも人はなぜ生きる!?」の講座を聴講しました。
この講座の内容については第13回「わたしのマンスリー日記」及びT2通信69号に提案の原稿が報告されており、感想についてはこのタイトルそのものが谷川さんの今の生き方を反映しているのではと以前感想で書きましたので、いずれも割愛とさせていただきます。
一つだけ特に印象に残った出来事について報告しておきます。それは講義途中で聴講生から谷川さんに24時間介護の奥様についてどう思っているのかの質問が出た時のことです。例によって空中の50音表を使って、静寂の中で奥様が谷川さんの目の動きを読み解いて、回答の言葉を紡いでいくのを会場全体が見守っていました。
数分かかって奥様がやっと読み解いた内容をかたずをのんで待ちました。奥様の口から出た言葉は何と「皆さんが言うほど立派な人ではありません」という趣旨の内容でした。一瞬「えー!?」というどよめきが起きました。
女性の司会者からすぐに「昭和のダメ男ぶりで素直でないですね」の言葉が出て会場は苦笑に包まれました。結論としては、これは谷川さんのユーモアであり、谷川さんの照れ隠しだということで会場が納得したという一場面でした。

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