「わたしのマンスリー日記」 第5回 京都「大人の修学旅行」――4月17日の奇跡

4月17日の奇跡! 
 本連載の2回目は「思春期の悩みは通り過ぎていく!」でしたが、これは昨年出した『夢はつながる できることは必ずある!-ALSに勝つ!』(東京書籍、2022年)を読んでの感想文を山梨英和中学校の2年生たちが送ってくれたものへ返信したものです。今この涙の交流に続く奇跡が起ころうとしています。
 発端は4月17日に届いた同校校長三井貴子先生からの一通のメールでした。以下に紹介するのは4月17日から18日にかけて三井先生と私との間で交信されたメールのすべてです。読んでいただければ「奇跡」の意味はわかります。

【三井先生⇒谷川 4/17 9:35】
谷川彰英先生
新年度を迎え、新しい生徒たちと歩み始めています。
昨年交流させていただいた生徒たちも中学3年生になりました。学年主任であった国語科の長田晶子先生は、この3月で退職されました。
今後のご連絡は私にいただければ必ず繋ぎますので、宜しくお願いいたします。
実は、この4月から山梨英和高等学校全日制に加え、通信制グレイスコースを立ち上げました。「グレイス」というのは「神の恵み」という意味です。昨今、学びの多様化が求められ、本校の生徒たちの中にも通信制を選ぶ生徒もいることから決断をいたしました。先週の土曜日15日に入学式を行いましたが6名でのスタートです。生徒一人ひとりが自身の尊い存在に気づき、高い自己肯定感を持って自分らしく学べる空間を創出したいと思います。
近況報告となりましたが、谷川先生から多くを学ばせていただき、微力ながら今日も教育に携わりたいと思います。谷川先生のご健康をいつも陰ながら祈らせていただいています。
            山梨英和中学校・高等学校  三井貴子

【谷川⇒三井先生 4/17 15:07】
三井貴子先生
久しぶりのメールありがとうございます。いよいよ3年生ですか。健やかに成長することを祈っています。グレイスコースの発展も祈っております。
このたび京都の歴史散策の決定版ともいうべき本を出しましたのでお送りします。貴校で京都への修学旅行を実施しているかは存じませんが、中高生でも楽しく読めますので図書室にでも入れてください。まだできたばかりで私のもとにも届いていません。1冊は長田先生にお送りください。
                               谷川彰英

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