「こころの病も心身一如の自然治癒力」―季節性うつ病から双極性障害を自ら体験して― 第3回「アンチエイジング医学の核心」
赤血球力=生命力なのか
しかし、千島学説の赤血球分化説は、定説とは一変する。赤血球は、生まれたばかりの赤ちゃん細胞で、免疫細胞である白血球、リンパ球を経て、卵子、精子の生殖細胞をも含め、身体のすべての体細胞に分化するという。定説では、赤血球は死の一歩前の細胞で、115日前後で死滅するとしているが、千島学説によると、赤血球は前途洋洋たる細胞なのだ。
私たちは、他の生物の生命を食物として頂き、胃腸内で消化、分解、吸収造血という過程を経て、体内で誕生する新生命体が、赤血球なのである。この赤血球の性状の良し悪しと、自然そのものである私たち人間と大自然との調和度の具合により、免疫力、自然治癒力、生命力の個人差が幅広く生じてくることになる。 このことは,日ごろからL ・B ・A(生血液細胞・栄養分折法)で血液を観察していると、真実として感じられる。よって、病原菌と非病原菌が、混然一体となったバクテリアの世界に住まわせてもらっている私達に、本来、感染という病気はない。ただ、自らの生命力、これは「赤血球の力」といいかえてもよいが、赤血球の力が弱まったときに、はじめて感染症は成り立つのだ。赤血球力=生命力であるということは L ・B・Aでの実体験と千島学説の理論から、はっきりと認識できる」
さらに自然治癒力に関しては「糖質制限」食、「終末糖化産物(AGE)」を千島学説を応用して検証した結果、新たな持論を提言しているので拙著『医者が学んだ祈りの力』(前出)から引用します。
・考察1 「生命体が血糖値と循環血液量を常に一定に保とうとするのは、赤血球の活動エネルギー源を確保し、新陳代謝の力・自然治癒力を保つためである。なぜならば、赤血球は、生命の根元であり、かつ万能細胞だからである」
この新陳代謝力や自然治疲力は、「赤血球力」と言い換えてもいいと思います。要するに、「生命の渦」――「生命力」なのです。
・考察2 「1食の糖質5g未満の〝糖質ゼロ″食は、がんの予防食であり治療食でもある可能性が大である」
これに関しては残念ながら、 私にはまだ治験例がありません。
・考察3 「『AGE(終末糖化産物)』の前段階である〝ヘモグロビンA1C″を正常値にとどめる〝糖質制限″食は、活性酸素をはるかにしのぐ老化の元凶『AGE』増加の防止策である」