「こころの病も心身一如の自然治癒力」―季節性うつ病から双極性障害を自ら体験して― 第5回 「ストレスで胃潰蕩に――自然療法と祈りの力」

自然療法に目覚める

 転機は平成9年(勤務医22年目)、薬物療法の効果なく胃潰蕩が再燃、痛みゆ苦痛を味わっている中で、ショウガ湿布を経験したのです。するとどうでしょう。湿布を腹部にあてた途端、瞬く間に痛みが消え去ったのです。 何という快感でしょうか。自然の手当てのすばらしさに気づかされた瞬間でした。

 そして平成3年(勤務医15年目)、益田市乙子町にある「地球安全祈願塔」の 「権現仙人の由来」(前出拙著「祈りの力」、螺旋一五号「生命体の末梢(血液)循環不全と地球の富の分配機能不全との相似象について」に詳述) の言い伝え、「文明は月日に進歩するが、 一方では地球上を破壊し人体を毒化しつつあるから、 常に体力を練磨し、気力を養生し、粗食粗住に馴れ、身体に抵抗力をつけ、強く生き抜くことのできるように心掛けること」が、ここにきて、やっと腹に落ちたのです。

 拙著「祈りの力」(前出)から、自然治癒力を発動させる「祈り」の項を引用します。

『科学万能の世の中に生きている現代人の多くは、「祈り」などという不確かのものを信じるわけにはいかない、と言うかもしれませんが、ではなぜ人類は古くから祈り続け、今も祈っているのでしょう。意味のないことに、こんなに長い歴史を費やすでしょうか。

 人類は、はるかなる昔から、自然災害、飢え、病気など、さまざまな困難に立ち向かってきました。人々は、厳しい状況の中でも、決して希望を失わず、「祈ることこそ良薬」であると知り、「祈り」は綿々と受け継がれてきたのです。そして、現実に「祈り」が叶ったという体験を持っている人も多いはずです。

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