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三田 紀房さん(漫画家)

『ドラゴン桜』には若い人へのどんなメッセージが

 〝成長する″ということが1つと、あとは〝チャレンジする″ということ、大体その2つですね。とにかくなんでもいいからまず目標を設定してそれに向けて努力すれば成長するということ……、あとは、やはり思い切ってチャレンジすることですね。漫画を描いたきっかけをよく聞かれるんですけど、ぼくはまずやれると思ったんですよ。自分の力でなんとかやれると思った時点で、もうアクションが起きている。漫画を描く場合、まず絵コンテみたいなのから描くんですけど、当時はそんなもの知らないですから、ガリガリともう1コマ目からいきなり描き始めて。とにかく、やれると思ったら、あんまりそこで考えて悩まない。それが大事です。

今、若い人に望まれるのは

 まず自信を持つことでしょうね。全然イケてるんだから、なにごとも自信を持ってやる。自分に対して自信を持ってない人、多いですよね。たとえば、もっと上のランクの大学に受かる可能性があるのに、「もうここでいい」とか「大体これくらいだろう」みたいに自分で勝手に可能性にラインを引いてしまう人が多いと感じます。もっと上を目指せば全然行ける可能性があるのにもったいないと思いますよ。

みた のりふさ 1958年岩手県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。大手百貨店に就職。退職後家業につき、30歳のとき、講談社の新人買を受賞。2005年『ドラゴン桜』で第29回講談社漫画賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。

(月刊MORGENarchive2007)

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