青い海と空のみちのく八戸から・波動はるかに 第5回 極彩色と青。八戸三社大祭から。

 運行開始の烽火の合図からしばらくして、行列の気配・・・来た・・・三社先駆の露払いから、まず神明宮列に、大祭委員長、市長、商工会議所会頭も騎乗で登場し、沿道から「市長!」と声がかかると笑顔で応え、双方で手を振り合う。神職随身行列が続き、巫女のお稚児さんは清々しい。旗持、初穂箱持、副斎主に続いて神明宮御神輿が厳かに私の前に来た。一瞬だったが大祭の無事運行、人々の平安を祈り、今ここに在ることに感謝して手をあわせた。と、顔を上げると騎乗の斎主が見えた。神明宮神主さんは今年89歳、父の姉が神明宮に嫁いでいて、祖母、父母の代からお世話になっている。夫治史との婚儀は神明宮境内でこの神主さんに祝詞を挙げていただいた。長年神明宮を守り、三社大祭を実現してきてくださっており、騎乗の斎主は崇高で神々しく天を仰いでいた。「神明さま!」と声をかけると、静かに笑顔で振り向いた。神事の行列を従えて、神明宮附祭山車7台が見えてきた。山車の題材テーマは、日本神話、昔話、歌舞伎物など多種多彩だ。ほどなく私の町域の上組町「竜宮~竜宮城の宴の場」が近づいてきた。山車は道幅いっぱい綱2本で引く。こどもたち学生たち、お父さんお母さん、時にはおばあさんが孫を抱きかかえたり、引き手も家族ぐるみだ。今年はYSアリーナ試合に遠征してきた日光の中学生等もユニフォーム姿で引手交流参加した。この中に隣家親戚家族と三兄弟を見つけ嬉しさあまって「ひろくん!まさくん!」と叫ぶと、綱を引きながらぴょこんとお辞儀して動いていった。

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