「わたしのマンスリー日記」第19回「どんな難病でも私たちは諦めない!(その1)さかもと未明さんとの対談SP

膠原病とは?

【谷川】ところで話は変わりますが、膠原病ってどんな病気なんですか。
【未明】膠原病は、私も発病するまで知らなかったのですが、リウマチ系に属する免疫の病気です。体にはコラーゲンというたんぱく質がたくさんあるのは、皆さんご存じだと思いますが、体のあらゆる部分でその膠原繊維が変質していくんです。自分の免疫が暴走して、自分の身体を攻撃して壊していく。内臓や肺まで症状が進むと、呼吸不全や腎不全で命を落とすこともあり、数十年前は予後(よご)の悪い病気でした。ただ、私は特に重い因子を持っているので重くなりましたが、大抵の膠原病の方は、現在はステロイドの服用で症状を抑えて緩解(かんかい)(完治ではないが、一時的に症状が良くなったり治まったりすること)まで持っていくことができます。私の場合は発見が遅れたので、こんなに悪化したんですね。
 私は最初「不明熱」と言われる、原因のわからない高熱がよく出るようになり、世界を冷蔵庫のように寒く感じるようになりました。また、ちょっと動くと疲労感がすごいんです。昔のように歩けないのですぐタクシーに乗りたがり、みんなに「怠けている」とか「贅沢」と言われましたが、辛くて。 また、エアコンの風にあたると声が出なくなり、最初は耳鼻科を受診していたんです。実はその時も「大きな病気がありそうだから、次回検査しましょう」と言われましたが、忙しくて放っておいて。
 ある日、床に落とした鉛筆を拾うために床に膝を着いたら、数十本の針で突き刺されたような痛みで飛び上がり、床でのたうち回りました。そして床に落ちた鉛筆を拾って立ち上がろうとした時、床に手をつけないほど自分の指が曲がって脹れてしまっていることに気づきました。それでやっと病院に行き、指がソーセージのように曲がって脹れていることや、血流が悪くて土色に変わっていることから、医師が「膠原病」と気づいて診断に至ったんです。
 私はそういう指の変化は単に加齢だと思って放っていました。実際見つかりにくく、誤診されて悪化することも多いようです。

2015/11/20 17:44

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