「こころの病も心身一如の自然治癒力」―季節性うつ病から双極性障害を自ら体験して― 第7回 「双極性障害になる」
双極性障害(従来のそううつ病)になる
春の彼岸頃には白然と治まっていた冬季性のうつでしたが、夜明けが早く、気温の高い夏場でも、再びうつ状態が出現するようになりました。うつの間隔が短くなったのです。
ところで、この心のエネルギーが低下した状態に対して、薬物療法なるものは漢方薬も含め一切していません。冬季うつから、本格的なうつ病になって年を経る内、自分の病に対する不勉強をカバーしてもらえることが起こりました。
平成19年の6月、ちょうどうつ状態の時、読売新聞に「私のうつノート」と題した連載が始まったのです。記者自身のうつ病体験を書き綴ったもので、その13回目に『「双極性障害」の診断に納得』の見出しで、「病気と向かい合う決意」が書いてあったのです。6月21日(木曜日)の記事から引用します。
『うつ病は「心のかぜ」「薬で治る」というが、こんなに治らない「かぜ」があるものだろうか。」 と疑間をいだき、かかりつけ医とは別の医師の意見を聞いてみたいと思ったのです。治ったと思ったうつがまた始まるという私の症状をじつくり聞いた秋山さん(著者注、NTT東日本関東病院精神神経科・秋山剛部長)は「元気な時はどうですか」と尋ねたのです。記者は、短い睡眠時間で活発に働いた体験などを話すと、「双極2型障害とみられます」と診断されました。
「そうとうつの両方の状態があるのが双極性障害。そのうち、重いそうがあるのが1型、軽いそうがあるのがⅡ型という――」記者が「元気になった」「これが本来の自分だ」と思っていたのは、実はⅡ型の軽いそう状態だったわけです。抗うつ薬が効かず、繰り返しうつ状態になってしまうことなどにずっと疑問を持ってきたが、これで納得できた「急速交代型双極性障害」というのは、「過去1年に、そうとうつが4回以上あった場合」で、「そううつの波の交代が速くなると、安定した社会生活を送ることが困難になる」とも言っています。』