「こころの病も心身一如の自然治癒力」―季節性うつ病から双極性障害を自ら体験して― 第7回 「双極性障害になる」
ははぁ、なるほどそうか。私の心のエネルギーが回復した状態と自己診断していたのは、実は『「そう」の気分で正常範囲を越えていたんだ』と気づいたのです。ふりかえってみれば、軽い「そう状態」ゆえにやり過ぎて後で「しまった」と反省し過ぎたり、落ち込み、自分をさばいて自信をなくしては「うつ」へと向わせていました。ここに至って、初めて自身のこころの動きが読めたのでした。つまりは思考のクセだったわけです。
私のうつノート連載15「思考の癖 認知療法で発見」 の大見出しの中で
『うつ病やうつ状態を抱える人は、山来事を極端に悲観的に受け止めてしまう「考え方の癖」があり、そのような癖に気づき、考え方のレパートリーを広げることで、抑うつ感や不安感の軽減を図る』
とありましたが、これこそが寛解への道すじなのです。
――つづく
小松 健治 こまつ けんじ 1944年広島県呉市生まれ。島根県江津市桜江町川越育ち。順天堂大学医学部を卒業後、島根県益田日赤病院胸部外科部長を経て、現在、人間に完璧に備わっている「自然治癒力」・免疫力を尊重し、日常生活即医学ととらえた自助療法を主体とした「あうん健康庵」庵主、総合診療医。実証主義に基づき「生血液細胞・栄養分析法」(Live Blood Analysis、LBA)を用いて「千島学説」の実証に努める一方、血液循環療法やオルゴン療法の効果に注目、その医学的解明にも取り組んでいる。 著書・論文に『最後の療法』(越野稔との共著、幻冬舎)、『医者が学んだ祈りの力』(幻冬舎)、「革新の体液循環論」(『血液と循環』第7号、血液循環療法協会)、「『自然栽培』と『自然医療』の共生を目指して」(『螺旋』16号、千島学説研究会編)など。
(モルゲンWEB20241127)