「わたしのマンスリー日記」第22回「自治を生命(いのち)の若人は 強き『力』に生くるかな」
二年
今年のとんぼ祭記念講演では、講演のために遠方よりお越しいただきありがとうございました。
私は以前、ALSに対して「大変そうだな」とばかり思っていました。ですが、谷川先生の講演を聞き、そのイメージは払拭されました。人間誰しもできないことはあり、ALSになったからといって何もできないわけではなく、今できることを最大限に行うことで、周りの人々に勇気を与えることができるのだと強く感じました。できないことはみんなで補い、できることは一生懸命やるというのは私たちも同じだと思います。
私は、この講演を通して、「生きる」ことを先生に教えていただきました。自分も誰かに勇気を与えることができるその日を願って毎日を力強く生きていこうと思います。
【「できないことはみんなで補い、できることは一生懸命やるというのは私たちも同じだと思います」というひと言に感銘を受けました。この病気に倒れるまではやりたいことを何でもできました。ところが一夜にして、体のほとんどの自由を失いました。それでも絶望の中、数パーセントの可能性を見出して本を書き続けてきました。それができたのはまわりの人々ができない私を支援してくれたからです。
世の中には病気や障害で、自由に動けない人たちがたくさんいます。そして自然災害を受けて苦しんでいる人たちもいます。さらに海外に目を転じれば戦渦で多くの命が奪われています。どうかそのような人々(私も含めて)に目を向けてください。「できないことはみんなで補い合える社会」を作ってください】
二年七組 西原 颯志
谷川先生の記念講演は、人生の苦悩と成功の奥深さに触れる貴重なひとときとなりました。冒頭から続く「こんな人とこういう仕事をしてきた」というご経歴に基づくお話の数々は、まるで先生の人脈と成功の一端を一挙に示されたかのようで、圧倒的でした。
しかし、講演は決して成功談だけで終わらず、ALSとの向き合いや苦悩についても触れられ、単なる成功者ではない、谷川先年の人生の縮図を垣見た気がします。 その苦悩が含む人生の重みが、 成功の影に潜む葛藤の複雑さや深みを浮き彫りにしており、未熟な高校生の自分には重く響きました。
また、要所で織り交ぜられる書籍紹介の数々も、先生の知識と蓄積の厚みを強く感じさせるもので、単なる学識にとどまらず、さらに説得力に拍車をかけていたと思います。今まで先生の本を手にしたことはありませんが、あれだけの作品を紹介されると興味とともに多少の義務感も湧いてきました。
最後に一度の講演でこれほど一人の人生とその奥行きを知ったように感じられたのは、代読という形式であってもやはり先生の筆力あってのことでしょう。とはいえ 、僕の筆力では、講演で感じたことすべてを表現しきれませんが、 その一端が少しでも伝われば嬉しいです。
【一読して、カッコいい文章! と思いました。今も続いているかは知りませんが、当時『校友』という冊子が出されていました。高一の時に『校友』に寄せた小文が、自分の書いた文章が活字化された最初でしたから、内容もよく覚えています。青年期特有の理想主義に燃えた小生意気な文章でしたが、高校時代はそれくらいの背伸び感覚でいいと思います。
背伸び感覚ついでに言うと、高三の時のとんぼ祭の最後のファイヤーストームを思い出します。当時のとんぼ祭は9月に行われていましたので、秋気漂う中、校友らと肩を組み涙を流しながら歌ったのは、今思えば青春のピークでした】