「こころの病も心身一如の自然治癒力」―季節性うつ病から双極性障害を自ら体験して― 第10回 「腸内バクテリアとの共生」で「ピンピンコロン」

 前出の「こころの免疫力」の中で、「ピンピンコロリは腸から」の藤田紘一郎寄生虫博士は、『「楽しい」、「うれしい」、「心からの笑い」、「幸せを感じる心」を生じる脳内神経伝達物質・ドーパミン、セロトニンなどの元になる物質の九五%は、なんと腸のなかで、腸内細菌が作り出していると判ってきた』と述べています。また、藤田博士は、『五〇歳からは炭水化物をやめなさい 病まない ボケない 老いない 腸健康法」』の著書の中で、「免疫力の七割は、腸で決まります。免疫力向上にとくに重要な働きを担っているのが、私たちの腸管に棲む腸内細菌なのです。」よって『「ピンピンコロリ」は腸から』と主張しています。

 当庵も「ネンネンコロンの寝たきり死ではなく、五百種一〇〇兆個の腸内微生物さん、口腔内、皮膚の常在菌さん、係わり合うすべての菌さんと共に、魂のくもりをみがいてみがいてみがきあげて、ピンピンコロン」がモットーです。ジョギング後、当庵の看板に向って唱えています。

 ところで、千島博士は、「人間や高等動物でも腸内乳酸菌のおかげを蒙っていることを知らない人が多い」と言い「最下等なバクテリアとの共生という、 一見矛盾した現象の本質をよく理解するとき、人々の人生観、世界観は必ずや一変するであろう。」と哲科学しています。

――つづく

小松 健治  こまつ けんじ 1944年広島県呉市生まれ。島根県江津市桜江町川越育ち。順天堂大学医学部を卒業後、島根県益田日赤病院胸部外科部長を経て、現在、人間に完璧に備わっている「自然治癒力」・免疫力を尊重し、日常生活即医学ととらえた自助療法を主体とした「あうん健康庵」庵主、総合診療医。実証主義に基づき「生血液細胞・栄養分析法」(Live Blood Analysis、LBA)を用いて「千島学説」の実証に努める一方、血液循環療法やオルゴン療法の効果に注目、その医学的解明にも取り組んでいる。 著書・論文に『最後の療法』(越野稔との共著、幻冬舎)、『医者が学んだ祈りの力』(幻冬舎)、「革新の体液循環論」(『血液と循環』第7号、血液循環療法協会)、「『自然栽培』と『自然医療』の共生を目指して」(『螺旋』16号、千島学説研究会編)など。

(モルゲンWEB20250225)

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