
青い海と空のみちのく八戸から・波動はるかに 第11回 2024-2025、みちのく『みらいえchez Kamitomai』から。
北の街、みちのく八戸はいつも青空が眩しい。昨年は40センチの降雪に見舞われた日もあって途方にくれたが、今年は晴天が続き、夫治史は「八戸はやっぱり東北の熱海だ」を連発して、野球シーズン向けて身体を温め始めている。
莫とした『想いの種』を身体に宿して北に向かい、その種は不安げに新しい大地に撒かれたが、この一年予想だにしていなかった大気と眼差しを集めて芽が吹きだしたようだ。
春。昨年の今頃、「八戸へホームステイにいきたいです」とスペイン・バルセロナから連絡が入った。28年前高校留学プログラム第1期生で送り出した彼女は現地で結婚して活躍しているが、ゴールデンウイークに、バルセロナ友人と日本のお母さんと三人で来たいという。部屋はあるが暖房も寝具も無い。さすがの私も凍りついたが何とかしようと。まもなく、10年前八戸西高に留学していたルーマニア女子がボーイフレンドと里帰りし、我が家にも1泊。愛知県瀬戸市のご夫妻はキャンピングカーで北海道旅行の途に、アメリカカリフォルニアのご夫妻は日本滞在の機に、同日、2組が我が家に来たいという。一瞬いつもより凍りつくが、決して逢うことのない方々が『みらいえchez Kamitomai』で邂逅はいいいねえと、私自身どんどん楽しく楽になってきた。来し方の繋がりが今甦り、広がって、また新しく繋がっていく。空前絶後の温故知新の歓声と笑顔が湧き起る。
夏。三社大祭めがけての人物往来こそ祭りのハイライトだったが、8月13日お盆でお墓に手をあわせていた時、メール着信。「韓国の方、もうすぐ八戸駅に着くって!どうしよう」「迎えに行こう」と八戸駅に向かった。ソウルから青森空港、新青森から八戸へ新幹線で向かっているようだ。金星一(二ックネーム;スターワン)さんは、東京とロスアンゼルスで、私のことを聞いて、八戸に来たようだ。駅になんとか間にあい、俄か仕立てのプラカードを掲げて待っていると、彼はただ笑顔で近づいてきた。お互いに初対面だったが、その時から身体の共鳴板が揺れ始めたことを今でも思い出す。自然に会話が始まり、市内のホテルに送る予定が、「私たちの家に寄りませんか」「いいですね」の流れで、我が家へ途中下車することになった。
