青い海と空のみちのく八戸から・波動はるかに 第11回 2024-2025、みちのく『みらいえchez Kamitomai』から。

 金さんは数年前まで韓国ソウル大学の教授、韓国生態観光学会初代会長、韓国政府機構変動問題審議委員、国際自然保護連合(WCPA)理事など韓国とアメリカを拠点に世界で活躍し、今は作家として活動しているという。我が家で昼食をとりながら旧知の友のように話す彼だが、何故、ここから二週間も八戸に来たのか、不思議と不安に包まれた。「世界遺産の認定に関わっていらしたのなら、山内丸山や是川遺跡に行きたいですか」「いいえ別に。何人かが、あなたに会うことを推して、あなたに会いに来ました」。最大の凍えだ。この方はいったい何者?何しに八戸へ?どうして私に?本日からお盆休みでどうする?市内Dormy Innに送った後、このもやもやを夫に伝えると「ええっ~今日が初対面なの」と驚かれた。それから、我が家、蕪島・種差で、八戸の要人たちを訪問して連日語り続ける。太平洋を一望する海のレストラン「東海」で海の幸を堪能しながら、この間の彼の想い;日本と韓国が共に手を取りあって東アジアを牽引していく構想、韓国、日本に於ける少子化や教育への提言、八戸との国際交流と協働、市民国際大学設立のイメージなど、日々交換していたことからか、私は思わず「私がこちらにきたのは、多言語というのは実は人間ことばはひとつという確信から、少しでも八戸市多言語都市づくりに貢献していきたいのはもちろんですが、一歩進めて、老人(自分のことだ)が、孤独死や介護施設死ではなく、家族や多世代の繋がりのなかで温かく生き、そして旅立てるコミュニティづくりを実現したいのです。一人では何もできないけれど、ここでなら何かでるかもと、北に向かって来たのです」と話してしまった。彼は「Well Death・・そうか・・」といつもより深い顔になった。

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