
「わたしのマンスリー日記」第26回 亡き妻・憲子への想い(その1)・・・衝撃
妻・憲子の突然の死にたくさんの友人・知人・教え子からお悔やみと励ましの言葉をいただきました。2回に分けてそれらを紹介して改めて妻を偲びたいと思います。紙幅の関係で部分的に省かせていただいたことを先ずお詫びいたします。ゴシック体で表記した箇所は特に印象に残った文章です。
驚き
◎先週、先生に御宅を辞するご挨拶をさせていただいた後、奥様と玄関先で会話しました。
「奥様あっての先生です。くれぐれもお身体にお気をつけくださいね」
「そうね。あはは、でも私は大丈夫よ、膝以外。あはは」
よもや、翌日に奥様の御身にこのようなことが起ころうとは……いまあらためて奥様の笑顔を胸に刻んでおります。
ご挨拶文、大事に拝読させていただきました。先生の奥様への想い、愛がひしひしと伝わり、涙なく読むことが出来ませんでした。神さまがいらっしゃるのならてくださいね。
これは約束です。
松本深志高校の生徒さんをはじめ、全国の谷川先生ファンが見ています、誰より奥様の魂が。
もし私的(個人的)に何かお手伝いできることがあれば、ご遠慮なくおっしゃってください。先生の一ファンとして、少しでもお力になれればと存じ
失礼いたします。
小笠原敏成様(東京書籍株式会社取締役)
亡くなる前日こんな会話をしていたとは……。小笠原さんのメールで初めて知りました。「あまりに無慈悲なひどい仕打ちではないか」――私もそう思います。私はALSで倒れるまで東京書籍内の研究所である東京教育研究所(東研)の所長を務め、今は顧問の立場にあります。
小笠原さんは東研担当役員として年に何度か来宅され、研究所の抱える諸問題について相談を受けていたのですが、2025年度から担当が林雅也役員に代わるということで、引継ぎを兼ねてお二人で見えたのでした。話は「小笠原」一族のエピソードで盛り上がり、憲子も楽しく加わっていました。だから玄関先の挨拶も「あはは」だったのでしょう。「しかし、先生、何があっても生き抜いてくださいね。/これは約束です。/松本深志高校の生徒さんをはじめ、全国の谷川先生ファンが見ています、誰より奥様の魂が」のくだりは胸にグサッと突き刺さりました。