
「こころの病も心身一如の自然治癒力」―季節性うつ病から双極性障害を自ら体験して― 最終回 「おわりに」
内海氏は、『「ニセ医学」に騙されないために』内科医NATRoM著(メタモル出版)に出てくる「千島学説の治療でなんでも治る?」の項で、〈その支持者は、学会が千島学説を認めないのは、現代医学を根底から覆すがゆえにタブーとなっているからだ〉と主張している。しかし、〈千島学説が科学者集団に認められていないのは、単に事実に基づかない荒唐無稽な説だからである。〉と何一つ自分で追試することなく、哲学することなく述べ、しまいには、〈”病原体は体内で自然発生する”と考える医師が管理するクリニックは怖いので、私は絶対に行きたくない。〉などと言っている始末ですが、そのような考えかたや態度とは雲泥の差があるのです。
さて年変って、干載一遇の好機が訪れました。理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの研究ユニットリーダー、小保方晴子氏の弾けるような笑顔と、「STAP細胞」作成の輝かしい発表映像です。
しかしながら、これは「事件」へと暗転! 同研究センター副センター長であり、小保方氏上司で論文の共著者でもあった優秀な研究者の自死という悲劇も生みました。この件については同人酒向猛著「隠された造血の秘密 腸管造血流の造血幹細胞 改訂版」でSTAP細胞事件の深層の項のところでとてもよく考察されているので是非読んでみてください。
