
「わたしのマンスリー日記」 第29回 人生の“聖火ランナー”
実は、私の祖父母も長年教師をしており、ずっと特別支援学校の生徒さんについて考えてきた人でした。小さい頃から、「教室の隅で困っているような人を助けてあげられるような人になってね。」が祖父の口癖で、小学生の頃は本当に隅ばかりを見ておりましたが、成長していくにつれ、広い視野と考えを持って、困っていても声を出して助けを求めることができない人に寄り添うことだと分かり、またその難しさも学びました。祖母が舌癌で亡くなったことをきっかけに、病気や障害のある方に寄り添えるような歯科医師になりたいと摂食嚥下リハビリテーションという分野の道を志しましたが、患者さんが頑張っている姿を見てこちらも多くの勇気をもらう一方で、医者ではないため、歯科医師の自分が患者さんに対して行ってあげられる医療行為には限界も多く、やりがいと不甲斐なさとの葛藤で複雑な気持ちになることも多くありました。
そのような日々を過ごしている中で、谷川さんからいただいた本の「利他の心で生かされ生かす」という言葉を見た瞬間に、はっとさせられました。私自身もまさに患者さん第一に仕事をしていく中で、実は多くのやりがいといったプラスの感情を患者さんからもらっており、自身が「生かされている」ことに気づかされました。そして、この感情は感謝として自分ができるなかで精いっぱいに患者さんに「生かして」いくべきであり、そして、生きることを選択した人、生きたいと願う人が1回でも1秒でも「生きていてよかった」と思えるような素敵な瞬間を過ごせるよう、患者さんと共にどう「生き切る」かに寄り添って、生涯歯科医師としてこれからも頑張っていきたいと思えるようになりました。
今回の本を読んで、谷川さんがご病気の診断を受けられてからその中で「生きる!」を選択したこと、そこからさらに「利他の心で生かされ生かす」の考えにたどり着いたことで、たくさんの方々のように、私も言葉に表すことのできないこの感情にエールをもらうことができました。またこのエールは、谷川さんのその力強い“生きるパワー”溢れる素敵な目で、1つ1つ優しく刻み込んでいってくれた言葉たちなのだと改めて思ったら、とても胸が熱くなり、より一層大切にして生きていきたいと思いました。
私はいつも素敵な本や音楽、美術に触れた時に、「今、この時に生きていて、これに出会えることができてよかったな」と思うことがよくあるのですが、谷川さんの本はどれも素敵な内容で、全てそう思わせてくれました。
本当に素敵な感情を、素敵な言葉として表現してくださり、そしてプレゼントしてくださり、本当にありがとうございます。
そして最後に、谷川さんの“生きて生かしてくれるパワー”は本当に素敵です。
悲しいこと、悔しいこと、たくさんあると思いますが、谷川さんはそれすらもプラスに変えて、周りの人に生きていることの素晴らしさを伝えてくださる存在です。
勝手なわがままなことを申し上げていることは重々承知ですが、私はこれからも谷川さんには、これまで経験してきた素敵な知識や言葉をたくさんの方々に紡いで行って欲しいと思いました。そして、私自身もこれからは谷川さんのように発する言葉や情報を大切にし、いろいろな人との縁を大切にして、温かくて素敵な言葉を大切な人たちに紡いでいける人になりたいと思います。
人生観が変わる、数々の素敵な本のプレゼントをありがとうございます。
谷川さんにも、谷川さんの本にも、出会えて私は本当に幸せです。そして谷川さん、私はこれからも関わってきた大勢の皆さんと一緒に、谷川さんの「生きる!」に伴走させていただきたいと思っておりますので、これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。
2025年5月16日
東京歯科大学千葉歯科医療センター
摂食嚥下リハビリテーション
谷川さんのファン 三浦慶奈 (6月1日20:51)
多くを語る必要はありません。完璧な感想文(ファンレター)でした。私の第一印象に始まって2冊の地名本へのコメント、さらになぜ歯科医を目指しどう生きようとしとしているかを述べ、最後は「伴走」です。実に見事な構成です。
私は次のように返信しました。
