
「わたしのマンスリー日記」第32回 加賀遠征―「史上最大の作戦」(The Longest Day) その3
Q&A-利他の心が人生を変えた!
時間の関係で披露できませんでしたが、話の中でうまくリンクできるようだったら2つのQ&Aを読み上げてほしいと、ナビの岡田さんに託していました。
Q1「利他の心で生かされ生かす」という境地に達するには何かきっかけがあったのでしょうか。
A ありました。3年前ロシアがウクライナに侵攻した際、ウクライナ国民が戦禍を逃れるために何百万もの人々が国外に避難したというニュースが流れたことがあります。
その時これは他人ごとではないと感じました。まず思ったのはウクライナにも私のような難病患者が少なからずいるはずということ。その人たちは避難することもできない。そう考えた瞬間国境を超えた連帯意識が生まれました。そんな中エンジン01がウクライナ支援の募金をすることになったのでいち早く応じました、これがきっかけでした。
翌2023年の3.11チャリティーコンサートに参加して初めて「利他の心」に目覚めました。
Q2補足のメールの最後に「『伴走者』『人生の”聖火ランナー”』という言葉に出会えただけで、ALSに罹患してよかったと思います」と書いていますが、本当ですか。
A 本当です。特に次のフレーズは、最大の支援者だった妻を失って絶望のどん底にあった私を救ってくれました。
「谷川さんもふと、立ち止まりそうになった時はほんの少しだけ後ろを振り返ってみてください! 谷川さんは決して1人ではなく、たくさんの方達が一緒に伴走しています!
なので、皆さんと一緒に、どんなゴールだって谷川さんは目指して走っていけると私は思っています!!」
終生忘れ得ぬ名言です。私個人に限定して言えば、ALSに罹患したことを8:2くらいの割合で良かったと考えています。確かにALSは私の身体の自由を奪いました。しかし、その代償として私の精神を何倍にも豊かにしてくれました。
