「わたしのマンスリー日記」第32回 加賀遠征―「史上最大の作戦」(The Longest Day) その3

 「未明さんが途中先生のそばに寄り添い、先生を講座の主役とされたこと見事でした。」という場面は感動的でした。涙ながらに「人間は弱い立場にある人を助けないとだめなのよ」と訴えたのは完璧に聞き取れました。写真はその瞬間を撮影したものです。

◎お二人の話がすごすぎて、ナビのぼくが口をはさむこともできず、谷川さんの話にもどることもできませんでした。ナビとして、力のなさを痛感しました。
                                        岡田直也
 いえいえ、そんなことありませんよ、岡田さん。お二人の「すご過ぎる」話を聞いて皆感動していました。その証拠に講座が終わっても多くの参加者が別れを惜しんで退室しなかったじゃありませんか。こんな光景はこれまで見たことありません。それが何よりのプレゼントでした。
 できることならあと1時間欲しかった。そしたら消化不良に終わった田中さんの草津リポートも私のQ&Aも生かせたはずです。でも大丈夫。本書で立派に再現してみせますよ!

◎講演会場で、谷川先生が苦労しながらメッセージを発する様子を参加者に見ていただこうと、さかもと未明さんが提案された時間を使って、田中が発表をさせていただくことになってしまいました。これについて、大変申し訳なかったと恥入っております。
 私自身も、控えのお部屋で初めて谷川先生とお会いすることができた時に、眼球の動きで、一文字一文字を紡ぎ出すようにメッセージを出し、それを聞き取り、形にされるスタッフのお姿や、講演会場では専用PCのカーソルをエアーのクッションを使って何度も何度も、画面を行き来しながら、谷川先生がアウトプットされるご様子を拝見し、これまで9冊のご著書に続き、10冊目を執筆されていることは、本当にただごとではない偉業だと、改めて敬服いたしました。
 今回の加賀エンジン-01に向けて、2講座分の発表原稿の作成から打ち合わせ会議を経て、当日は片道10時間以上もかけて、介護タクシーで会場入りされたと伺いました。そのような会場で、谷川先生がアウトプットされる様子を参加者が見る機会を遮ってしまったこと、本当に申し訳ございませんでした。終了時刻が迫るなか、司会の岡田さんに促されたとしても、あの場面は、私が待つべきだったと思いました。
 授業を通して、滋賀の生徒らにも生きる勇気の波紋を広げたい、と始めたものの、自分自身もそれを欲していたのだと気づきました。ときに、生きる意味や価値を見失ってしまいそうになる日々の中で、何とか毎日ごまかしながら生きているような自分自身にこそ、生きる勇気の波紋が必要だったのです。今回、谷川先生に直接お目にかかることができて、そう思えました。講演の中で、里中満智子先生が、「谷川先生の存在自体が、光であり、皆にとってもパワーの源泉だ」といった内容のコメントをされたことにも深く感銘をいたしました。
 「それでも生きる」・「できることをやり続ける」という、誰にとっても簡単そうに見えて、簡単ではないことにその命をかけて発信し続けてくださっている谷川先生に感謝するとともに、そこから発せられる「生きる勇気の波紋」がこれからも、広がっていくことを願っています。ありがとうございました。10冊目を楽しみにしております。 またお会いできることを楽しみに……
                                    田中圭祐

 長い引用になってしまい恐縮です。どこか割愛しようと考えたのですが、田中さんの誠意に負けてできませんでした。田中圭祐(よしひろ)先生は滋賀県草津市の中学校で「宗教」の授業を担当されている先生です。実は5月23日付の「内外教育」誌に「生きる勇気の波紋」という一文を寄せて全国に発したのですが、それにいち早く呼応して、私の生きざまを授業化してくれたのが田中先生だったのです。
 其の授業の感想を報告してもらうように頼んであったのです。以下全文を紹介します

向って右から里中滿智子先生、岡田直也さん、田中圭祐さん、さかもと未明さん

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