
湊 かなえさん(作家)
帰国後は「教師」という職業を選ばれます
「臨時講師」としての採用だったので、「正教員」とはまた違った立ち位置でしたが、割と幅広い年代の人たちと関われたのでとても勉強になりました。
作中では「学校」のリアルな描写が印象的です
学校は誰しもが通る場所ですが、学生として見る通学の景色に加えて教壇上からの景色が頭にあることは、やはり作品作りに役に立っていますね。
作家になることを意識されたのはいつごろ
30歳を過ぎたとき、少し時間に余裕が出来たんです。「なにかしてみたいな」と考えて。そうと決めると速いんです。道具や準備を極力せずに始められるからと物書きに狙いを定め、そこに自分の特質であり趣味でもある空想を重ね合わせると、「脚本家」かな、と考えて。そうして始めて半年くらいに経った頃、完成した脚本を賞に応募してみると、受賞することができたんです。それで、おっ、これはいけるんじゃないか、ってなって。
脚本家ではなく小説家を選ばれたのは
まず業界の常識として、”脚本家は東京に住んでいないと難しい”ということがあったんです。じゃあ、地方に住んで書くことを職業にするとなると、やはり「小説家」なのかな、と考えて。そう決めてからは、半ば意地のようなものも出てきて、絶対書くことを仕事にしてやるぞ! と飛び込んで。
イヤミス(読後感が悪いミステリー)というジャンルの代名詞にもなっています
”恐怖を感じさせよう”というよりは、”実際に現実では起きてほしくないけど、こうなったらどうなってしまうのだろうという空想を補完するイメージを小説の中で突き詰める”、そんな感覚で書いています。
