宮崎 健太郎さん(埼玉県立入間向陽高等学校 主任司書)

幅広い資料提供で学校生活をサポート

 入間向陽高校は彩の森入間公園に隣接し、静かで落ち着いた環境の中にある普通科の公立高校です。「ひたむきに おおらかに たくましく」という校訓のもと、生徒たちは勉学に、部活動に、行事にと熱心に取り組み、のびのびと学校生活を送っています。

 図書館は校舎の2階、教室と体育館との通路としても使える好立地。一日中、人の出入りが絶えない場所で、4万6千冊の蔵書を通して生徒たちの多様な活動を支えています。

行事を盛り上げる図書館

 生徒会が主催する体育祭は、1学期最大の全校行事。今年度は、好立地を活かしクラスごとに作成する団旗やクラスTシャツを図書館の内外にタペストリーのようにぶら下げて展示をしました。デザインの参考に、と思って始めた取り組みですが、展示自体が行事ムードをぐっと盛りあげてくれました。

 文化祭や修学旅行に向けてはコーナー展示を大々的に展開し、企画や事前学習に役立ててもらっています。

 資料は本だけではありません。修学旅行前の半月ほどはラジオ沖縄さんに許諾をいただき、沖縄方言でニュースを紹介するポッドキャスト『方言ニュース』を昼休みに流したところ、立ち止まってヒアリングに挑む生徒が多数現れました。

 3年生に口コミ情報を書いてもらう掲示板には、自由行動でオススメのお店、平和学習の必需品、服装やおみやげのアドバイスなどが集まりました。また、この口コミ掲示板がきっかけで、沖縄のひめゆり学徒隊に着想を得たコミック『Cocoon』(今日マチ子、秋田書店)が1年生のクラスで回し読みされるなど、副次的な効果もありました。

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