渡辺 香菜さん(山梨県立身延高等学校 学校司書)

本と生徒を結び付ける働きかけを目指して

 本校は大正11年に創立した、歴史と伝統ある学校です。全校生徒200名余りの少人数ながら、身延山のふもとの自然に囲まれた校舎で部活動や生徒会活動に励んでいます。平成25年からは総合学科高校として新たなスタートを切り、『質実剛健』『互助互譲』の校訓の下、「自主創造的な学習態度を育てる」という教育目標を立て、図書館もその達成のために尽力しています。図書館は年間を通して様々なイベントや季節行事を行うほか、教員と連携しての授業利用、保護者や地域の方々との交流の場としても使われています。

日々の活動

 図書館では時事問題に関する書籍や新聞の切り抜き、メディア化作品などの展示を行い、生徒の身近な問題や興味関心を本と結びつける働きかけを行っています。平成13年より行われている朝読書の時間のために、短い時間で読める短編集の展示も行っています。人気の本からちょっと難しい名作まで、多くの本が生徒の目に触れるよう展示を工夫しています。また、さまざまな教科の先生方に協力していただき、図書館の授業利用も行っています。普段は足を運びづらい生徒も、図書館に来れば本や雑誌に夢中になる様子が見受けられます。

「読書週間」での活動

 10月末から始まる読書週間の目玉は、司書が作成した「身高ガチャ本」です。つまみ回すとカプセルに入ったおすすめ本が出てくるシンプルなガチャガチャですが、生徒からの人気は絶大。本を借りに、授業に、掃除の時間で訪れた生徒たちがワクワクした顔で「回していい?」と聞いてきます。図書委員活動や授業で作成したおすすめ本を紹介するPOPの展示も好評で、毎年力作のイラスト入りPOPが生まれてくるのがとても楽しみです。

保護者や地域、先輩たちに見守られて

 学校を博物館に見立て、生徒や教職員、PTA・地域の作品を展示するライフミュージアムは本校特有のイベントです。期間中、図書館は地域・PTA作品の展示場所となり、生徒だけでなく地域の方や近隣小中学生が訪れます。いつもと違った図書館を味わえるだけでなく、生徒と地域との交流の場にもなっています。また、本校OBから寄贈のあった約400冊の本が「望月文庫」として納められており、最近では図書館カウンター前に本校初の回転本棚でコーナー進出を果たしました。学生時代に多くの本に触れて欲しいという大先輩の願いを受けて、より一層生徒と本を結び付けていけるよう尽力するのが身延高校図書館の大事な役割です。

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