• 十代の地図帳
  • 青春の記憶に生きるヒントを訊くインタビュー記事

阿部 華也子 さん(お天気キャスター)

今のお仕事に心を決められたのはいつごろ

 それは自然に。大学も終わりに近づき仕事に慣れるほどに、このままこうしていくのかなあ、と思うようになりました。大学を卒業するのも本当ギリギリで、やり遂げたときは、心の底からホっとしましたし、それと同時に人生の進路も心に決まっていました。

娘の活躍にご両親の反応は

 仕事が決まると、母も父も大興奮で、親戚、近隣、所かまわず言いふらして(笑)。大分は基本的に放送がないので、「見られない」という嘆きもあったようですが、みんな本当に喜んでくれて。「頑張ってね」という声が両親を通じて沢山届きました。

お仕事にやりがいは

 とにかく楽しいですね。現場はみんな仲が良くて、本当に「ファミリー」という感じです。あと、毎日刺激的というのも魅力です。

今のルーティーンは

 夜、早いときは9時くらいに寝て、それから2時半から3時の間に起きて、支度を済ませ家を出ます、もはや朝ではありませんが(笑)。大変ですが、何事も慣れなんだなと実感しています。

大変ストイックな生活だと

 そうですね、流石に大学生のときには、若干悔しい思いをした記憶もあります。みんな遊べるうちに遊んでいいなって……。それでも、少し考えると、今、本当に貴重な経験をさせてもらってることに気づきます。それに土日は基本的に休みなので。とにかく体調管理を第一に毎日を送っています。

お天気キャスターという仕事については

 視聴者だった頃と比べると、その重要性を改めて感じています。それはもちろん責任感も含めてですね。つい先日も台風の被害がありましたが、特に今秋のように大きな台風が複数あるときには、もっと自分に出来ることがあるんじゃないか、あったんじゃないか、と、つい思い悩んだりしてしまいます。近年は、特に災害の報道が多くて、とても胸が痛みます。

今後挑戦したい活動は

 色々やってみたいですね。お天気だけじゃなく、いろんな現場に行って、もっと見て聞いて……、もっともっといろんな刺激が増えていったらきっと楽しいだろうな、と思います。

今を生きる中・高生にアドバイスを

 人生を振り返ったとき、私が一番、両親に感謝してるのは、そのときやりたかったことを全力でやらせてもらえたことです。それぞれ家庭の事情はあると思いますが、その範囲の中で、自分がやりたいと強い情熱を持っていれば、きっと、できることも沢山あると思います。ぜひ今しか出来ないことを、やりたいことを目一杯頑張って欲しいと思います。

あべ かやこ 1996年、大分県生まれ。高校時代よりご当地アイドルグループ“SPATIO”のメンバーとして芸能活動を開始。2014年、早稲田大学入学。在学中よりフジテレビ系情報番組「めざましテレビ」のお天気キャスターを担当。2019年、オリコン「好きなお天気キャスター/気象予報士ランキング」で男女総合第1位に輝く。

(月刊MORGEN archives2019)

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