小橋 康智さん(岡山県立東岡山工業高等学校 司書)

 そんな課題を解決すべく、今年の図書委員が提案した企画、その名も「図書館ラジオ」。「動画サイトを参考にしてビデオを撮り、館内放送をする」という図書委員会の広報活動です。①オープニング ②フリートーク ③本紹介 ④おたより紹介 ⑤エンディング のような流れで生徒が収録から編集まで行います。司書としては、図書委員会なら本の紹介をメインに据えてほしいところですが、生徒たちは「ラジオでトークをしたい」という気持ちが強い様子。もっと本の話をしてほしい司書の思いを、生徒の台本に半ば強引にねじ込むこともあります。

 先日は、リスナー(生徒)からのおたよりを採用し「図書館の本でしりとり」を収録しました。しりとりになるように事前に本を選んでおき、それでも収録時には「『が』から始まる本なんてあったっけ?う~ん…。『ガンダムの常識』!」のように臨場感たっぷり?で収録していました。

実習前の文献調査(設備システム科)

 図書館の本をランダムにジャンル(分類)を問わず紹介することができるため、広報の一環として定着していけばと考えています。書名しりとりには、一言コメントで内容紹介もしていけばもっと充実した広報になるという司書と、フリートークとリスナーからのおたよりを大事にしたい図書委員の思惑がぶつかります。意見を戦わせながら今日もラジオの収録です。

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