野鳥と私たちの暮らし 第29回 食用に捕獲された鳥 ツグミ
春先には平地の開けた場所に移動
ツグミは、山地の林から平地に降りて来た冬から春先にかけては、農耕地、草地、河原などの開けた場所の地上で餌を捕るようになります。木の実からミミズや昆虫など動物質の餌に食性が変わります。市街地の公園でも見かけるようになり、ツグミが身近に見られるようになるのは、2月以降のこの時期です。
また、この時期になると群れではなく、一羽一羽単独で行動する生活に変わります。ツグミが地上を歩きながら餌を捕る行動は、一種独特で特徴があります。数歩ぴょんぴょんとはねて歩いては立ち止まり、首を伸ばし胸をそらす(写真下:開けた場所での採食では、数歩歩いては立ち止まるツグミ)ことを繰り返します。
開けた環境で、単独での採食ですので、捕食者を警戒してこのように行動をとるのでしょうか?他の鳥では見られないツグミ独特の愛嬌のあるしぐさです。