• 十代の地図帳
  • 青春の記憶に生きるヒントを訊くインタビュー記事

窪塚 洋介さん(俳優)

学生時代はどんな生徒でしたか?

 普通といえば普通なんですけどね。中学時代は毎日のように近所のみんなと一緒に遊んでいて。でも高校は横須賀で一番の進学校だった県立横須賀高校に行ったんです。だから友だちから「お前いつ勉強していたの」と言われて(笑)。漫画も好きだったしゲームもすごくはまり込んではいたけど、家に居るときには普通に勉強もしていたんでね。でもそんなにたくさん勉強をしたのは中学校のころだけかな。

勉強もできてみんなとも普通に遊ぶ良い子だったと

 いい子だったか? と言われると、いい子でないところもあったような気もするんだけど……、ただ俺はいつも真ん中にいようと思っていましたね。それはどういうことかと言うと、コンビニの前で友だちと語っているのも自分だし、図書館で友人と本を読んでいるのも自分だし、どんなときでもバランス良く人と関わりを持っていたいと思っていた。だから実際、友だちの中には東大に進学した奴もいれば鑑別所にいっちゃった奴もいるしね(笑)。でも今思い返すと普通に友達とカラオケをしたりナンパしたり、なんの変哲もない学生だったと思うけど。

役者になりたいと思ったのはいつ頃?

 ずいぶん小さい頃ですね。きっかけは戦隊もののドラマで、子ども心に「かっこいいなァ……」って 。そのときは特に憧れの俳優さんとかは別にいなくて、その後、高校生になってから、よく浅野忠信さんの映画を見るようになった。ただ、ぼくの場合役者になりたいと思ったからといって他のチョイスが無くなってしまうわけではなくて、イメージで言うと、ひとつのお盆のなかにいつもいろいろな職業があって、それがシンプルに並んでいる。そのなかで自分は何者にもなれるんです。それが俺にとってごく自然な生き方なんですよ。

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