「わたしのマンスリー日記」第6回「昭和型板ガラス」の下心――素適なジョークをありがとう!

 要するに「板ガラス」の本ではなく「型板ガラス」の本ということですが、それだけでは何のことなのかわかりません。ボクの記憶の中にはありませんが、昭和時代に建てられた家には美しい文様を施した型板ガラスが随所に使われていたそうです。挿絵を1枚紹介しておきましたのでご覧ください。

©永禮 賢(ながれ・さとし)

 その型板ガラスが建物解体に伴って廃材同様に捨てられていくのを見かねて収集・保存し、さらにはそれをリメイクしてアートにまで仕上げているのが、本書の著者の主役であるpieniさんこと吉田智子(としこ)・晋吾さんご夫妻。pieniさんはそれにとどまらず昭和型板ガラスの思い出を全国に呼び掛けて集めてまとめたのが本書です。

 ところでボクに本を送るようご用命したという石坂晴海さんについては著者の一人として次のように紹介されていました。

「横浜生まれ。30代から女性としあわせをテーマにノンフィクションの原稿書き。その後農業、子ども、量子、猫、経済、心理学、と興味のままにノンジャンルで執筆。最近は詩作と朗読、古い言葉、ウクレレに興味関心を寄せている」

 これを読んでボクの頭はパニック状態に! 自分のあやかり知らぬ量子の世界からボクの大嫌いな猫に至るまで書ける人なんてこの世にいるんかい!? それが率直な印象でした。石坂晴海っていったい何者? そんな思いに駆られて小学館のKさんに長~い手紙(メール)を送りました。カットできるところは割愛しました。先ずはお読みください

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